テクニカル講座

「ナンピン」をお勧めしない理由。計画的なナンピンとは?

ナンピンの図

FX初心者の方に、絶対にオススメできないのが「ナンピン」という手法です。
簡単な事例をあげて解説していきます。

ナンピンとは?

ナンピンとは、すでに含み損が出ているにも関わらず、さらに同方向のポジションを追加して平均取得単価を下げる方法です。

上記の図は、1ロット40万円(青)の時に買い注文をいれて、20万円まで下落した。
含み損を抱えながら、1ロット20万円(赤)の時点でさらに買いを入れて、平均取得単価を30万円としました。
オレンジ丸の部分まで上昇すれば損は無くなるという流れです。

一見、含み損が早く解消される様に思えますが非常にリスクの高い方法であり、特にFXでは使用しない方が良い手法であると考えます。

損切ラインはどこ?

FXではレバレッジをかけて売買できるのが現物との違いで、値が下がったから塩漬けにするという事もできません。

維持率が一定のラインを下回ると強制的にポジションが決済されてしまいます(ロスカット)。

損切ラインは事前に決めておくべきで、予めナンピンを計画に入れるというのは非常に困難です。

特に長期足では間にファンダ(政局やニュースによって仕掛けが入り値動きすること)が入る事もあり、思いがけない値幅で動く事があります。

計画的なナンピン

許容できるナンピンとしては、「ダイバージェンス」を使用した計画です。

下記の図では丸で囲んだ時点で、複数回ダイバージェンスが発生しています(オシレーター:MACD)。

弱気のダイバージェンス

ダイバージェンスとは、「価格が上がっているのにオシレーターの値が反対に下がっている」等の現象を指します。

トレンドの転換点を示唆するサインとして「ロングポジションの利益確定」等に使用されるのが一般的です。

図より上位足でダウントレンドのが前提で、2回目のダイバージェンス発生時でショートポジションを持った(短期アップトレンドの戻り売り)としましょう。

この場合、損切は「ダイバージェンスが解消されるまで(オシレーターも上昇して価格も上昇)」等と当たりをつける事ができます。

図では、「3回目のダイバージェンス発生時に売り増しする」という意味です。

この様に、ナンピンするにしても「トレンドが終わりそう」「損切が浅くて済む」等の場面で実施するべきです。

「損を薄めたいから」等の心理的要因でナンピンを行うのは絶対にやめましょう。

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